ひみつ
YUKIちゃんの「ひみつ」が何となくずっと頭に流れていた。
火傷したいわ
赤い糸手繰り寄せて
辿り着いた指先が
君じゃなかったとしても
人生で出会う人は予め決まっていて、ひとつひとつ理由や意味があるのだとしたらロマンティックだと思った。善意や悪意も理由があった方が好き。最期に起きたこと全てに意味があったと思いたい。
子どもの頃にマンガの偉人伝シリーズの「南方熊楠」という博物学者の本を読んだ。その南方熊楠の最期のシーンをたまに思い出す。
脚色されているのかもしれないのだが、病床で家族に看取られながら天井に新種の花を見つけて息を引き取ったのだ。
これを思い出すことには深い意味もない。ただ何も知らなかった子ども心に、天国はとても綺麗な場所なのだと思っただけの話だ。本当にそれだけだから、誰にも話すことはない。これが少し物悲しく感じるのは少々センチメンタルが過ぎるのかもしれない。
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