ひみつ

大人になれば秘密は増えてくる。誰しもそうだろう。言わなくていいこと、言う必要がないこと。言われても困るだろうこと。

私は好きな人のことなら全てを知りたい。どんな本を読んでいるのか、どんな街に住んでいたのか、そこで何の遊びをしていたのか。何の匂いがする帰り道だったのか。些細なことだって知りたいのだが、きっと教えてなんて言えない。

本を読む人が好きだ。好きな人が本を書いていたら最高だと思う。きっと本の中にはその人が多少は映るから、その人の破片を覗いてみたいのだ。

私にもひみつはあるから、誰かのひみつを聞き出そうとは思わない。知ったところで何かを出来るとは思えない。だから少し覗くくらいの距離でいたい。

それでもある金曜日の晩に、誰かに秘密を話してしまった。

うっかり零してしまった。相手を困らせると思ったのにその人は真剣に聞いてくれてしまった。正直、失敗をしたと思った。優しい人だから困らせたくない。どうにもならない問題ばかりだから、どうにも出来ない。だから話してしまったのかもしれない。

人間不信だなんて笑える。HSPだから何なのだ。吃音症があったって何も変わらない。死ぬまで生きないといけないことには変わりはないし、たったひとりで生きられるほど私は強くはない。

春だから自律神経がおかしい上に新型コロナウイルスの影響で色々と落ち着かない。負けないようにしよう。

将来、これらにも意味があったと思いたい。

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